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2012年2月1日水曜日

放射性同位元素を用いた学生実習

私は今年度、放射性同位元素を用いた学生実習の指導を担当しています。

放射性同位元素というと、使ったことのない人にとっては実にものものしい、危険な物という雰囲気が漂いませんか。

放射性同位元素、またはラジオアイソトープ、アイソトープ、略してRIは確かに危険な物質です。しかし、正しくルールを守って使えば、非常に有効な生物実験の材料として使うことができます。

例えば、DNA(デオキシリボ核酸)を構成する塩基の中に放射能をもつリン原子を取り込ませて、DNAを「放射性標識」する。このDNAが発する放射線が目印となり、このDNAがその後どこに移動していくのかを追跡するトレーサー実験が有名です。

私がこのRIを用いたトレーサー実験のことを知ったのは大学2年の時でした。

放射能とか放射線とか、そんな恐ろしいものは自分に縁がないだろう、とたかをくくってました。まさか大学院でRIをたくさん使って実験することになるとは、この時は夢にも思いませんでした。

大学院時代は、DNAの検出(サザンブロット解析)、RNAの検出(ノーザンブロット解析)、RNAの標識とタンパク質のリン酸化の検出と、あの手この手でRIを使いました。

続きはまたあとで

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