[Japanese/English]

2011年7月7日木曜日

海外学会といえば

先日ボストンで開催された第6回 国際分裂酵母学会についての続きです。

分野が多岐にわたる学会では、あまり自分に関係がない分野の発表のときは発表を聞いても分からないから、会場から出てしまいます。私はあまり発表をじっとして聞いているのが好きではないみたいです。あまりにも長丁場ですし。そこで、同じ理由で外に出てきた同業者、特に何人かの共同研究者と長く議論するのが学会でよくあります。実は私はこれが楽しくて学会に参加してます。

今回も、HFSP共同研究をしているAttilaや、同じく細胞極性を研究している他の研究者とかなり深い話ができました。また、スピンドル極体の共同研究者とも最新のデータをまじえて議論、意見交換しました。

その他にも、これまで知らなかった多くの方々と知り合いになりました。夜遅くまで発表があったにも関わらず、さらにそのあとに同業者(いわば朋友または戦友です)と毎晩バーに飲みに行き深夜まで飲みながら語りました。世界中の研究者と知り合いになれるソーシャルなところが、学会の楽しいところです。

ここで若い学生さんのためにアドバイスです。中にはそういう外国人とのソーシャルイベントが苦手な人もいるでしょう。でも大丈夫。私も大学院生の頃は苦手でしたが、最近それがすごく楽しみになりました。

こういう場面では、日本人にとって「英語が話せない」ということが最大の問題になるケースが多いです。

英語は大切です。これは英語嫌いな私でも認めざるを得ない絶対事項です。高校生や大学生は、英語の成績が必ずしも優秀でなくてもいいですが、できればきちんと学習しておくとよいです。私は大学院生のころは全然話せず、だいぶ苦労しました。

英語力は、極論すればアウェーゲームで発揮できるものでないと意味がないです。自分の経験から例えて言うなら、日本にやってきた外国人1人と日本で話すのは実は簡単で、英語力はほとんど必要ありません。ホームゲームだからです。周囲の日本人たちの英語に合わせようとアウェーを感じているのは外国人のほうで、そっちのほうが大変です。

自分の経験でいえば、自分が海外に行って、アメリカ人(イギリス人)10人+日本人は自分1人、という状況のなかで自分の会話ができるかどうかが英語力の問われるところです。

相手達は、誰もが英語を話すのが当然の環境の中で、容赦なく完全なるネイティブイングリッシュを浴びせてきます。単語も熟語も俗語も話すスピードも手加減ありません。日本人である自分が何も言わなくてもアメリカ人10人の間で会話が進むので、自分は一言も発しない、わらってごまかすというのが典型的な日本人、大学院生の頃の自分です。

アウェーでこそ問われる英語力、それを身につけることが望ましいですが、私もまだまだ学習途上です。

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