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2011年1月14日金曜日

染色体ワークショップ

1/11-13の染色体ワークショップ(石川県 山代温泉)に参加してきました。

今回の学会でわたしが勝手に感じたキーワードは、「コンデンシン」でした。
コンデンシンは、現在は理化学研究所 基幹研究所(埼玉県和光市)に研究室を構える平野達也先生のグループが発見した染色体を凝集させるタンパク質のことです。細胞周期の間期では染色体は核内で凝縮してませんが、分裂期では(よく染色体の模式図が「X」の字の形に描写されているように)凝縮して染色体分配に備えます。分裂期が終わり間期に戻る際に、染色体は凝縮をやめて元に戻ります(脱凝縮)。この現象自体は昔からしられていましたが、この染色体凝縮を起こすタンパク質複合体として、平野先生のグループが1997年に発表したのが「コンデンシン」です。

コンデンシンはその発見以来、盛んに研究されてましたが、今回のワークショップでは特にコンデンシン研究の発表をする方が増えており、まさに「コンデンシンワールド」が展開されておりました。私は、平野先生がアメリカから帰国されたことで、日本のコンデンシン研究が爆発的に盛んになったのだという印象を受けました。こういう効果を生み出すっていうのは本当にすごいことだと思います。

京都大学 柳田充弘先生の情熱的な特別講演もあり、とても印象的なワークショップだったと思います。

現地は一面の雪景色で、わたしにとってはこれが今シーズンの初雪でした。東京はけっこう寒いのに全然雪が降りませんね。

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