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2010年3月26日金曜日

カフェ文化


ここ数年、カフェという名のついた会合が多く開催されています。おそらく、フランスなどのカフェ文化を模して、真面目な議論や堅苦しそうな内容の会合を、気軽に茶でもすすりながら楽しくお話ししましょうよ、ということなのでしょう。

東大理学部でも、高校生のためのサイエンスカフェと題して、教室では敬遠してしまいがちなサイエンスの話を気軽にしましょう、という企画があって、もし私が高校生の頃にそういう企画があったならば、参加したかったです。最近は、女子高校生のためのサイエンスカフェという企画もあって、理学の裾野が広がっていくことが期待されます。

話はそれますが、毎年夏におこなわれる理学部オープンキャンパスでは女子中高生のための相談コーナー「リガクルミラクル」という企画があります。リガクルミラクルってすごいキャッチですよね。奇跡です。横山広美先生のブログよりその名の由来。

私がロンドンでポスドク研究員をしていた頃も、teaをすすりながら楽しくポスドク仲間と実験の話をして、というよりも世間話とバカ話のあいまに実験の話もして、楽しい時間を過ごしました。重要なのは、実際に優れた実験のアイデアはそういうムードの中でこそ生まれた、ということです。まさにカフェ文化の意義を身をもって体験したといったところです。

それ以来、あの頃のムード、研究のスタイルが私の将来の理想です。イメージするのは、フランスのカフェというよりももっと気楽なリスボンのカフェです。とっても甘い菓子を食べながら。

とはいえ、なかなか日本に日常的なカフェ文化を持ちこむのは難しいですよね。というのも、いい実験のアイデアが出てくるくらいの理想的なカフェであるためには、「たまにカフェでもやってみる」のではなくて、「カフェの中に日常がある」くらいのほうが効果的なので。

それではカフェをたくさん企画してみたらどうだろうか。

微小管カフェ
悪くないが、それ以上でも以下でもない。

動原体カフェ
どうも堅苦しい。

サイクリンカフェ
遊園地のコーヒーカップのイメージになってしまう。分解されるわけだし。

シグナル伝達なら、カフェイン耐性カフェ
楽しいのか苦しいのか。

やはり、リガクルミラクルにはかなわないな。マイクロチューブルっていっても全然よろしくないし。

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