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2010年8月9日月曜日

Trentoは近いような遠いような

5月にイタリアのトレントでHFSPの共同研究者とミーティングをしたことについて。

以前書いたように、現地にたどり着くまでにだいぶ時間がかかった、というのが第一印象でした。

もちろん日本からトレント近辺まで直行便は飛んでいません。最初私が思いついた方法は、比較的近場のミラノまで直行便で行き、そこからトレントまで電車で行く方法。これは悪くないと思ったが、成田ーミラノ便は毎日飛んでいるわけではなく、私が飛びたかった日には飛んでいなかったので、あっけなくこの方法はボツになりました。

というわけで、ドイツのフランクフルト空港までルフトハンザ・ドイツ航空で行き、そこで飛行機を乗り換えて、トレントに一番近い国際空港であるヴェローナ空港に到達するという方法にしました。

過去に乗り換えには痛い目に遭っているので(昨年チューリッヒでのHFSP共同研究者ミーティングでは、成田からロンドンに向かう飛行機が遅れたため、ロンドン・ヒースロー空港でチューリッヒ行きの便に乗り遅れた)、今回はたっぷり時間に余裕のある乗り換えプランを採りました。

乗り換えの待ち時間は4時間もあるので、さすがにこれで乗り遅れることはないはずです。しかも、フランクフルトには定時に到着。余裕で間に合い、空港の待合ロビーで、ずっとネットを使って仕事して時間を費やしました。

しかし、定時になっても搭乗のアナウンスはありません。現地ヴェローナの天候不良により、フランクフルトを出発できないとのころ。結局飛行機に乗れたのはさらに2時間後でした。フライトキャンセルに比べればまだましですが、実際のところ空港で6時間という半端な時間を待たされるのは疲れました。いかに現地ヴェローナが天候不良とは言え、ここフランクフルトは快晴なんだから、とりあえず飛べばいいのに。

この時点で、日本の家を出てから20時間になるわけです。さて、地元航空会社エア・ドロミーティの飛行機です。イタリアの、しかも小さな航空会社なんて信頼できるのか?という自問自答を何百回もして疲れた後だったので、おとなしく乗ることができました。しかしこの航空会社、すごく良かったです。外装・内装・乗務員の制服とも、イメージカラーの緑でキレイにまとめられてました。大手の、たとえばブリティッシュ・エアウェイズ(BA)の地方行きの便にはイヤというほど乗りましたが、BAよりもずっとシンプルでクリーンな機内・サービスでした。



ドロミーティ(ドロミテ)地方は、2009年に世界遺産に登録されたばかりの北イタリア、ヴェネチア北部にひろがる森林地帯、景勝地です。昨年登録されたとき、ここに行ってみたいが、なかなか行く機会がないだろうと思っていたのですが、こんなに早く、しかもドロミーティの名のつく飛行機で現地入りするとは。問題は、悪天候のため、ヴェローナ近郊で飛行機が揺れに揺れて、気分があまり良くなかったこと。航空会社のせいではないが。

ヴェローナはトレントに行くにはとても便利なんだけれども、ヴェローナ空港には鉄道が乗り入れてなくて、FSヴェローナ駅までバスまたはタクシーに乗らなければ行けないのが難点です。日本の家を出て既に22時間、現地の夜9時頃の真っ暗な中なんで、かなり限界を感じましたが、それでも4年ぶりのイタリアなので空港なり駅なりの雰囲気を感じ取って楽しもうとしました。

ヴェローナ駅では夕食として駅のスタンドでピザを食べる。駅のスタンドのファーストフードとは言え、さすがイタリアです。一人旅のイタリアの電車内で寝るなんて危機管理上あり得ない、というのは正論ですが、眠いものには逆らえない。ひとつだけ言えるのは、寝過ごさなくて良かったということ。

トレントでのホテルは、トレント大学で研究しているAttilaがとってくれたのですが、これが駅から近かったのが唯一の救い。かなりローカルな駅なのか、タクシーなど待機していない。現地時間の夜おそく、ガイドブックの地図を頼りに、雨の中ホテルまで徒歩。かなり疲れてストレスもたまりました。

朝起きてみたら、トレントの町はあまりにも美しく、それまでの不満が吹き飛ぶようでした。

トレントの駅です。朝は学生や通勤客でかなり賑わってました。こんな山のなかにあったんですね。昨晩は真っ暗闇で気づきませんでした。

そして、翌朝、共同研究者たちとの再会です。

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