5月のHFSP共同研究会議 in イタリア、次に訪問したパドヴァについてです。
イタリアのトレントで会議を終えた後、往路の逆をたどるかたちで帰国するのですが、飛行機の空き時間が生じており、空き時間を利用してパドヴァPadovaとヴェローナVeronaを見てきました。目的は、世界遺産めぐりです。両都市のあいだにあるヴィチェンツァVicenzaのという街のパッラーディオ様式の建築も世界遺産登録されているのですが、残念ながら時間の都合で今回は立ち寄れませんでした。
トレントからヴェローナに着き、そこでヴェネツィア行きの電車に乗り換えます。個人的にはイタリアの鉄道というと、南イタリア、特にシチリアのレトロなローカル線のイメージと、極めて評判の悪い運行状況を思い出しますが、近年はIC(インテルシティ)などで新車両が目立ちます。それにさすが北イタリア、運行の遅れも5〜15分程度しかありません。パドヴァまで快適な旅でした。
パドヴァといっても日本人にはあまりなじみがないと思います。私も全然知りませんでした。
さて、観光するときにパドヴァで必見なのはスクロヴェーニ礼拝堂で、イエスの生涯がフレスコ画の壁画になっています。
ここは事前予約するか、当日訪問して整理券をもらい、その整理券に書いてある時間に集まって、ある決まった人数の団体として礼拝堂の中を見学するスタイルです。ミラノの「最後の晩餐」と同じスタイルです。私は当然事前予約しておらず、朝11時に現地で整理券を受けとったところ、記載された実際の見学時刻は13時30分でした。これなら悪くないですね。この空き時間を利用して、パドヴァの街を散策です。
パドヴァは、非常に古くからある大学都市です。パドヴァ大学はガリレオも教鞭を執ったことがある、とても有名な大学です。
土曜日だったので街はマーケットが出て、お買い物客や観光客でとても賑やかです。パドヴァは古くからある小さな街なので、賑やかな雰囲気は観光客向けに飾り付けられたものではなく、その地元の雰囲気をそのまま反映しています。英語はもちろん話さない地元のパスタ総菜店で買い物したり、ちょうど母の日の直前だったのでプレゼントに贈るお菓子とかも豊富に置いてありました。子供のおもちゃを探したり、市場できれいな食器を買ったり、そんな地元の雰囲気に浸れるのがこういう小都市のいいところです。
市内を徒歩で一周して、一番の目的だった、世界遺産に登録されているパドヴァの植物園を見ようと思ったのですが、さっきのスクロヴェーニ礼拝堂の集合時刻が近づいてしまい、植物園は断念しました。ここはヴィチェンツァとあわせて次の機会に訪問することにしました。礼拝堂は、ガイドの説明がイタリア語なので、イタリア人観光客が、イタリア人ガイドの言葉のどのタイミングで反応してどこを見るか、どういうリアクション取るかなど、人間観察に興じてしまいました。言葉は分からなくても、なんとなく雰囲気が分かるから不思議です。実際の礼拝堂の絵画の説明は、日本語ガイドブックに頼らざるを得ませんね。
そうしてパドヴァ散策を終え、電車でヴェローナに戻りました。
(次はイタリア編最終回のヴェローナです)
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